検索検索 ナビゲーション

サロン会員

初めての方へ ログイン

BJオンラインサロン
はじめました!

化粧品の成分データで知っておくべきこと!

皆様は化粧品の営業を受けたり、宣伝されたりする際に「原料データ」を見せられることがあるかと思います。
 
例えば、
「この成分によってコラーゲンの産生が〇〇%増えてます」
とか、
「この成分は細胞を〇〇%活性化します」
とか、
「この成分は他の成分と比べて効果が〇〇%アップします」
などなど。
 
また、
「この成分は細胞に対しての毒性があります」
とか、
「この成分はアクネ菌を増やしてしまいます」
などなど。
 
こういった原料データ「だけ」を見せられると、その成分は「すごく効果がある」、またはその成分は「お肌に良くない」と思ってしまいますよね。
 
今回は、化粧品のデータの「裏側」を皆様にお伝えすることで、化粧品を適切に選んでいただく(仕入れていただく)ことが出来ればと思っています。
 

原料データの種類を知る

①「in vitro」(インビトロ)でのデータ
インビトロとは「試験管内で」という意味で、文字通り試験管の中で、細胞を培養してその細胞などに化粧品成分を添加することで、結果を見るという方法です。
 
インビトロはあくまで試験管内での結果になります。
実際の皮膚や体内では吸収や代謝など、複雑なメカニズムが関係してきますので、インビトロの結果がイコール皮膚への結果になるとは限りません。
 
僕個人的にはインビトロのデータはあくまでも「目安」と考えるようにしています。
 
②「in vivo」(インビボ)でのデータ
インビボとは「生体内で」という意味で、マウスなどの実験動物を用いて、生体内に成分を直接投与して結果を見るという方法です。
 
インビトロに比べて、吸収や代謝などを経た結果になりますので、実際にその成分を使った時の効果に近い部分はあるかと思います。
 
ただ、多くの実験では動物に対しての使用量が多過ぎて、人間で換算すると「とんでもない量」の場合が多いです。
 
※毒性試験(この成分はお肌に悪いなどをみる)とかでよく使われるのが、インビボで実験動物に使用した量を、人間への量に換算すると「ドラム缶1杯の界面活性剤を飲む」みたいな感じになります。
 
誰でも不調になりますよね・・・。
 
僕個人的には、インビボのデータは「人間への量」を計算するようにしています。
 
③臨床試験データ
人間を対象にしたデータのことを言います。
当然ながら、最も信頼度が高いデータであると言えます。
 
化粧品は人間のお肌につけるものですので、「実際に使ってみてどうだったか?」が最も大切です。
 
ただ、臨床試験データは本当に「ピンキリ」です!
(今回お伝えしたかったのは、この部分です。)
 
少しだけ化粧品業界の「裏話」をしますと・・・
 
化粧品会社や原料メーカーが出してくる臨床試験データの多くは「一例症例」と呼ばれるものです。
 
例えば、化粧品を100人に使ってもらい、その中の1人だけが「良い結果」が出たとします。
そして、その1人のデータだけを持ってきて臨床試験データであると発表する場合があります。
残りの99人は結果が出ていなくても。
 
また、
試験方法(使用方法、使用期間、使用量など)がバラバラだったり、化粧品の効果を左右する要因(他の施術を受けてないか、その期間中は美容サプリを併用してないかなど)が一定条件ではない場合もあります。
 
例えば、臨床試験中に、美容的な施術を受けたり、お肌に関係する薬やサプリを飲んでいたら、化粧品だけの効果ではなくなりますよね?
 
僕がお伝えしたいのは、臨床試験データと言っても「裏」が存在する場合があるという事です。
 
では化粧品のデータを見る時に、どうすれば良いのか?
 

原料データの見方

・インビトロはあくまで「参考」とする
・インビボは人間への量に換算してみる
・臨床試験は「n数」(何人の被験者か?)を聞く
・臨床試験は「試験方法と試験環境」を聞く
ことによって、より正確なデータを知ることが出来ます。
 
「めんどくさい」かと思いますが、適切な化粧品や化粧品成分を選ぶ際にはとても大切なことですし、本当に効果が出る化粧品かどうかを見極める上でも重要ですので、是非とも実行してみて下さい。
 
最後に、お勧めの化粧品のデータは?
 
「倫理審査委員会」という、その臨床試験方法が、
・医学的に
・法律的に
・科学的に
・倫理的に
正しい方法なのか?を審査する組織があって、その倫理審査委員会の審査をクリアしてるデータはお勧めです。
 
化粧品データを見る際に、「倫理審査委員会」の承認を得たものは信頼できると言えます。
 
今回は少し難しい話になってしまいましたが、最後までお読みいただき有難うございます。