「油」って何となく嫌われていますよね?
他にも、
・脂
・脂肪
・中性脂肪
・コレステロール
・リン脂質
・脂質
などの油に関係するキーワードを嫌っている人が多いと思います。
油によって、
・顔がテカテカする
・ニキビの原因になる
・太りそう
・体脂肪が増える
というネガティブな印象がありますよね?
その考えは今日で捨てましょう!!
キレイになりたいなら、油は「絶対に必要」!
多くの人は、油というものをちゃんと理解せずに、何となくの「イメージ」や、ネットなどに氾濫している「噂話」を鵜呑みにして、明確な理由や根拠を持たずに嫌っている場合が多いと思います。
という訳で、まずは油に関して「おさらい」をしていきます。
①油
一般的に常温で「液状」のものを油と言います。
※正式には、炭素同士が二重結合をしているため、液状になっている。
②脂
一般的に常温で「個体」のものを脂と言います。
※正式には、炭素の結合が飽和状態なので、個体になっている。
③脂肪
「脂肪酸」が3つと「グリセリン」がくっついたものを脂肪と言います。(トリグリセリドと言います)
ちなみに中性脂肪という呼び方は、この脂肪のpHが中性だからです。
④コレステロール
脂肪と「タンパク質」が結合したものをコレステロールと言います。
⑤リン脂質
脂肪と「リン酸」が結合したものをリン脂質と言います。
⑥脂質
これらを全部ひっくるめて脂質と言います。
上記は覚える必要はありませんが、油には色々な「呼び方」があって、それは化学的に何かの「物質同士が結合」しているものだと認識して下さい。
ここから本題です。
そもそも脂質(呼び方をひっくるめた総称)は、3大栄養素(タンパク質、糖質、脂質)の1つなので、人間にとって必要な栄養素で、厚生労働省からも1日の食事のうち20~30%の摂取が推奨されています。
でも、何となく太りそうとか、何となくテカリそうというイメージによって脂質を避けてしまう人が多いです。
何故、脂質が人間にとって必要なのか?
①エネルギー源になるから。
人間は糖質をエネルギー源とする場合が多いですが、糖質が不足した時は脂質がエネルギー源になります。
②エイコサイドの材料になる。
エイコサイドとは、ホルモンの「様な」働きをする物質で、血圧調整、睡眠誘発、子宮収縮、気管支収縮など「体を正常に保つ働き」をしてくれるもので、脂質はその材料になります。
③脂溶性ビタミンの吸収をよくする。
健康や美容に大切なビタミンのうち脂溶性のビタミンA、Eの吸収をよくしてくれます。
そして、
④細胞膜などの材料になる。
人間は37兆個の細胞で作れています。
もちろんお肌も細胞でできています。
その細胞の膜は「リン脂質」で構成されおり、細胞膜だけではなく細胞内の核やミトコンドリアなどもリン脂質の膜で包まれています。
つまり、脂質が不足すると細胞の機能が果たされません。
⑤ホルモンの材料になる。
体の機能を調整するだけではなく、美肌にしたり、元気にしたりするホルモンの代表格である「女性ホルモン」はコレステロールから作られます。
つまり、コレステロールが不足すると、女性ホルモンが不足して肌荒れしたり、元気がなくなったりします。
ここまでで、脂質の重要性をご理解いただけたかと思います。
でも・・・
やっぱり脂質を摂り過ぎたら、太ったり、テカったりするんじゃない?と思われる人もいるかと思います。
脂質はすぐに使われる
先程、脂質は細胞膜などの材料になるというお話をしました。
人間の体は常に古い細胞は壊されて、新しい細胞が作られるという「新陳代謝」を繰り返しております。
新しい細胞が作られる時には、その材料となる脂質は絶対に必要なので、脂質を摂ってもすぐに材料として使われます。
実際に太ったり、テカったりする原因は、脂質ではなく「糖質」です。
安心して脂質を摂りましょう!
そして、僕の経験上ですが「お肌の調子が悪い」とか「体調が悪い」という方は、脂質が不足している場合が多いです。
何となく嫌われがちな脂質を今日から好きになってみて下さい!