今回は界面活性剤の『本当の話』をお伝えしたいと思います。
今でも界面活性剤はお肌に悪いから、「界面活性剤が配合されていない化粧品を使いましょう!」と宣伝している化粧品会社が沢山あります。
「界面活性剤フリー」という販売手法ですね。
この界面活性剤は本当にお肌に悪いのでしょうか??
界面活性剤とは?
分子内に水に馴染みやすい部分(親水基)と、油に馴染みやすい部分(親油基)を持つ物質の総称のことを言います。
(Wikipediaより)

簡単に言いますと、水に馴染む部分と油に馴染む部分がある物質のことです。
化粧品は、
・水(水性成分)と油(油性成分)を混ぜて作るもの。(乳液、クリームなど)
・油(メイクや皮脂汚れなど)を水で洗い流すもの。(クレンジング、洗顔など)
なので、水と油を馴染ませる必要があるため、どんな化粧品でも界面活性剤は使われます。
(界面活性剤フリーを謳っている会社の化粧品にも界面活性剤は使われています)
界面活性剤は食品や医薬品にも
化粧品だけではなく、パンやケーキ、お菓子などの食品にも界面活性剤は使われていますし、今はコロナワクチンにも使われています。
(化粧品だけに使われているものでは無く、日常生活のあらゆるシーンに界面活性剤は登場します)
「界面活性剤は危険」だと言っている会社の方々は、パンやケーキなどは一切食べず、多くの命を救っているワクチンも絶対に打たないのでしょうか?
食品は直接口に入れるものですし、ワクチンは直接体内に投与します。
特にワクチンは医薬品なので、安全性に関しては化粧品以上に厳格な基準があり、その基準をクリアしているのが界面活性剤なのです。
もう少しお付き合い下さい。
界面活性剤は体内にも存在する
界面活性剤は分子内に水に馴染みやすい部分と、油に馴染みやすい部分を持つ物質の総称のこととお伝えしました。
実は、この構造を持つ物質は皆様の体にも「たくさん存在」します!
それは・・・
「細胞膜」と「角質細胞間脂質」です!
細胞膜は「リン脂質」という物質で構成されており、このリン脂質は水に馴染む部分と油に馴染む部分を持っています。

また、角質細胞間脂質は「ラメラ構造」になっており、これも水に馴染む部分と油に馴染む部分を持っています。

つまり、界面活性剤です!!
人間は自らの体内に界面活性剤を持っているのです!
界面活性剤フリーを謳っている会社は、この事実をどのように説明するのでしょうか??
今回お伝えしたいこと
僕は界面活性剤フリーを「全否定」している訳ではありません。
販売手法としては仕方がない部分はあると思っています。
ただ、界面活性剤には様々な種類があり、その種類によって「少し気をつけた方がいいもの」もあれば、「全く問題ないもの」も沢山あります。
それらの事を一切無視して、消費者に対して一概に「界面活性剤は怖いから使うな!」というのは違うと思い、今回の投稿になりました。
界面活性剤は、水と油という「相反する」ものを馴染ませるという、「仲の悪いもの同士を仲良くさせる」働きがあります!
ですので、化粧品各社は『他社の商品を批判して、自社の化粧品を販売する』のではなく、界面活性剤の働きを見習って、仲良くやって欲しいと思いますし、仲良くやっていきたいと思ってます!