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BJオンラインサロン
はじめました!

美容関係者は知っておくべき細胞の仕組み

先日、開催したZoomセミナーで「オートファジー」の仕組みをご説明したのですが、「難しかった・・・」というお声も実際にありましたので、改めてお伝えさせていただきます。

 

何故なら、美容をお仕事にされている方は「絶対に知っておくべきこと」だからです。

 

オートファジーとは?

細胞が正常な状態に保たれる様に、細胞内を「リサイクル」する仕組みの事で、「細胞の若返り機能」とも言われています。

 

2016年に東京工業大学の大隅良典先生がオートファジーの仕組みを解明したことでノーベル賞を受賞したことから、非常に有名になりました。

 

オートファジーの仕組みを簡単に説明

細胞は「タンパク質」「脂質」で作られています。

細胞の「中身」はタンパク質で、「膜」(細胞膜)は脂質です。

 

さらに、細胞内にある核、ミトコンドリア、リボソームなどの「細胞内小器官」(オルガネラ)と呼ばれる器官たちもタンパク質と脂質で作られています。

 

このタンパク質や脂質が古くなったり、壊れたりすると、細胞の機能がうまく果たせなくなってしまいます。

 

オートファジーは細胞内の「古くなった」タンパク質や脂質などを回収して、「リソソーム」という器官に運んでリサイクルするという仕組みです。

 

つまり、オートファジーが正常に働くことで、細胞内は常に新しい状態をキープできるということで、これが細胞の若返り機能です!

 

実は、オートファジーは古くなったタンパク質や脂質だけではなく、壊れてしまったミトコンドリアも回収してリサイクルします。

 

ミトコンドリアは細胞内でエネルギーを作る働きをしている細胞内小器官なのですが、エネルギーをつくる過程で「活性酸素」も発生させてしまいます。

※活性酸素は肌トラブルや生活習慣病の原因物質ですよね。

 

ミトコンドリアが正常な状態であれば、活性酸素はミトコンドリア内に留まり、特に問題はないのですが、ミトコンドリアが壊れてしまうと、細胞内に漏れ出してしまい、細胞そのものを「酸化」させてしまうのです。

 

オートファジーによって壊れてしまったミトコンドリア自体をリサイクルすることで、細胞を酸化から守ることが出来ます。

 

また、オートファジーは「ウイルス」も回収してくれます!

 

ウイルスは細胞内に侵入して、細胞を乗っ取ることで、どんどん増殖していくという特徴があります。

 

オートファジーがウイルスを回収してくれることで、細胞内での増殖を防いで「感染症」などの病気から身を守ることもできるのです。

 

それだけではなく、「メラノソーム」も回収してくれます!

 

メラノソームとは、メラニン色素という「黒い物質が詰まった袋」のことを言います。

 

メラノサイトでメラノソームが作られて、正常な角化細胞(ケラチノサイト)に運ばれることで、皮膚(表皮)が黒くなり、そのメラノソームがターンオーバーで排泄されずに表皮内に残った状態が「シミ」です。

 

オートファジーがメラノソームを回収することで、お肌が元の色に戻る、つまり「美白」ができるのです。

 

ここまでで、オートファジーによって、

・細胞の若返り

・病気の予防

・美白

ができることがお分かりいただけたかと思います。

 

ただ・・・

オートファジーは年齢を重ねると働きが弱くなってしまうのです。

これが老化の原因と言われています・・・。

 

では、オートファジーを活性化する方法はあるのか?

 

オートファジーを活性させる方法

実は、豆類や発酵食品に含まれる「スペルミジン」という物質にはオートファジーを活性化する働きがあります。

また、赤ワインなどに含まれるレスベラトロールにもオートファジーを活性化する働きがあると言われています。

 

この様に「食べ物」によって活性化させる方法をお伝えしましたが、実は空腹になるとオートファジーは活性します!

 

空腹はお金もかからずに、誰にでもできることなので、少しだけ食欲を抑えてみてはいかがでしょうか?