化粧品業界で永遠に続く『化粧品は本当に浸透するのか?』をテーマにお話を進めていきたいと思います。
ある専門家は「化粧品は角質層までしか浸透しない」と言いますし、また別の専門家は「化粧品は基底層まで浸透するものもある」とも言います。
実際にどっちが正しいのでしょうか?
そろそろ決着を付けたいと思います。
今回は「皮膚理論」を元にした正解をお伝えします!
皮膚の構造
皮膚の表皮は、最外層から角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4層からできています。
基底層で新しい細胞が作られ、有棘層、顆粒層と上がっていき、顆粒層から角質層になる時に「脱核」という現象が起こります。
これは、顆粒層まではあった細胞内の「核が無くなって」、角質層になるという事です。
つまり、角質層の細胞(角質細胞)は核がありませんので、「死んだ細胞」という事です。
角質細胞だけではなく、髪の毛や爪の細胞も死んでいます。
(髪や爪の細胞は死んでいるので、切っても痛みがありません)
ここでのポイントは角質細胞は「死んでいる細胞」という事です。
化粧品で刺激を感じる理由
時々、化粧品を使ってみて
「ヒリヒリした!」
とか、
「赤くなった!」
などの刺激を感じたことありますよね?
または、一度くらいはお客様や患者様から、その様なご意見をいただいたことありますよね?
でも・・・
化粧品が「角質層までしか浸透しない」のであれば、刺激を感じることはありません!
何故なら、角質細胞は死んだ細胞だからです。
刺激を感じるということは、化粧品が顆粒層や有棘層、基底層といった「生きている細胞」まで届いているという事です!
つまり、化粧品で刺激を感じるということは、化粧品が角質層を通過して生きている細胞まで「浸透」しているという「証拠」なのです。
以上から、「化粧品はお肌に浸透する」という事です!
化粧品を浸透させる方法
ちょっとネガティブな意味(ヒリヒリとか赤みとか)で化粧品は浸透することを証明しましたが、次はポジティブに化粧品を「浸透させる」方法をお伝えさせていただきます。
有効成分をしっかりと浸透させたいですよね?
そのためには、「皮膚を温める」ことです!
皮膚を温めることで、経皮吸収が増大することが分かっています。
お勧めなのは高周波(ラジオ波、RF)です。
高周波は振動による「熱」によって、脂肪細胞を小さくしたり、コラーゲンの産生を促進してくれます。
さらに、「熱」によって皮膚が温まり、化粧品の有効成分も浸透させることが出来ます!
寒い季節、そしてコロナの嫌な時期が続きますが、「お肌」と「心」を温かくしましょう!!