お肌は「弱酸性」が良いと言われますが、その説明を「具体的」にできていますか?
今回はお肌は「弱酸性に保った方が良い理由」を具体的にお伝えさせていただきます。
まずは「pH」(ペーハー)のおさらい
pHは0~14まであり、7が「中性」です。
0に近づくほど「酸性」になり、14に近づくほど「アルカリ性」になります。
(昔、理科の実験でリトマス試験紙を使って測定したりしましたよね)
そして、4.5~6くらいを弱酸性と言います。
お肌が弱酸性だと、
・潤う
・引き締まる
という特性があります。
反対に、お肌がアルカリ性になると、
・乾燥する
・たるむ
・悪玉菌が繁殖して炎症を起こす
という特性があります。
この事に関しては、僕のセミナーなどでも何度もお話をさせていただいているので、ご存知の方も多いと思います。
お肌を弱酸性に保つ方法
お肌をアルカリ性にしてしまう一番の理由は、「洗浄力が高い」タイプの洗顔料で、長時間洗ってしまうことなので、「洗浄力が高いタイプ」や、「泡立ちが良いタイプ」の洗顔料を使っている方は、「なるべく早く」洗い流すことをお勧めしています。
※泡立ちが良いタイプもアルカリ性に傾けやすいです。
お肌には「アルカリ中和能」といって、一時的にアルカリ性に傾いても、自分自身の力で弱酸性に戻す力が備わっていますが、洗顔は「毎日行う」ものなので、できれば「なるべく早く」洗い流しましょう!
ここまでは一般的なお話ですが、ここからはもう少し踏み込んだお話をします。
弱酸性が良いもう1つの理由
実は、お肌が弱酸性だと「ターンオーバー」が促進されます。
お肌(表皮)は、基底層で新しい細胞が作られて、有棘層、顆粒層、角質層と上がっていき、最終的には「垢」になって剥がれ落ちるというターンオーバーを常に繰り返しています。
ターンオーバーが正常であれば、シミやニキビなどのトラブルにはなりにくいのですが、加齢や生活習慣の乱れなどによって、ターンオーバー周期が長くなってしまうと、表皮の細胞が古いままになってしまうので、トラブルに繋がってしまいます。
なので、化粧品などでターンオーバーを正常化してあげることはお肌をキレイにする上で、最も大切なことです!
では、なぜ弱酸性だとターンオーバーが促進されるのか?
キーワードは「カリクレイン」という酵素と、「LEKTI」(レクティ)という因子です。
カリクレインは、角質を分解してくれる酵素のことで、カリクレインがしっかり働くことで、角質がうまく剥がれ落ちて、そのことで基底層で新しい細胞が作られます。
つまり、ターンオーバーには必須の酵素がカリクレインなのです。
ただ、問題なのがLEKTIなんです。
LEKTIはカリクレインと結合している「妨害因子」と呼ばれるもので、カリクレインの働きを邪魔してしまうものなのです。
ということは、ターンオーバーを正常化するためには、カリクレインとLEKTIの結合を外して、カリクレインを働かせることが重要になってきます。
実は、お肌が弱酸性だとカリクレインからLEKTIが外れることが分かっています!
なので、お肌が弱酸性だとカリクレインがしっかり働いてターンオーバーが正常化されるのです!
お肌が弱酸性だと、
・潤う
・引き締まる
そして、
・ターンオーバーが正常化される
これが、お肌は弱酸性が良い具体的な理由になります!