「化粧品学 & 化粧品原料体験」のオフラインセミナーを先日開催したのですが、その際に本当は話したかった内容を、お伝えさせていただきます。
それは、「石鹸=界面活性剤」ですよ!ということです。
・石鹸と聞くと何となくお肌に優しい
・界面活性剤と聞くと何となくお肌に悪そう
と思われる消費者が多いと思いますが、石鹸は界面活性剤です!
(どちらかが良いとか、どちらかが悪いということではなく同じものです)
ということで、今回は石鹸を詳しく説明させて下さい。
目次
石鹸の作り方
※この章は覚えなくても大丈夫です。
すごく簡単に言うと、石鹸は「高級脂肪酸」に「アルカリ剤」を加えることで作られます。
具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸という高級脂肪酸に、水酸化Na、水酸化Kというアルカリ剤を加えると石鹸になります。
言い方を変えると、高級脂肪酸にアルカリ剤を加えると「界面活性剤」になります。
化粧品の全成分表示
化粧品の法律には、その化粧品に配合されている成分を全て表示するというルール(義務)があります。
消費者はこの「全成分表示」を見て、化粧品を購入しましょうという事になっているのですが、基本的にほとんどの消費者は、全成分表示を「見ない」または「見ても意味が分からない」と思います。
何故なら、難しい言葉や、聞いたことのない単語、よく分からない成分名が書かれているだけだからです。
その中でも最も難しいのが「石鹸」(界面活性剤)なのです。
石鹸(界面活性剤)の全成分表示は、大きく3つの書き方があります。
(先程の石鹸の作り方を思い出してください)
①石けん or カリ石けん
②ラウリン酸、ミリスチン酸など & 水酸化Na or 水酸化K
③ラウリン酸Na、ミリスチン酸Na 、ラウリン酸K、ミリスチン酸Kなど
石鹸はラウリン酸、ミリスチン酸などに水酸化Na(水酸化K)を加えて作るものなので、このような3つの表示方法があるのです。
(法律的にはどの書き方をしてもOKです)
一般の消費者には難しいですよね。
今回お伝えしたいこと
一度、石鹸の全成分表示を見てみて下さい。
上記のような書かれ方をしているはずで、それは界面活性剤ということです。
石鹸=界面活性剤ということがお分かりいただけると思います。
多くの方に知っていただきたいのは、界面活性剤は全く悪者ではなく、化粧品を作る上でとても大切な成分ということです!