元々アトピーだったので、乾燥する冬の時期は毎年「かゆみ」と戦っている宮田哲朗です
さて、今回この様なタイトルをつけておりますが、僕は決してステロイドを否定している訳ではなく、もちろん脱ステロイド推進派ではありません。
ステロイドでアトピーが良くなることもありましたし、日々アトピーと闘っている皮膚科の先生方に心から感謝しております。
ただ、ステロイドには副作用や依存性があることは事実で、ステロイドを嫌っている人が沢山いらっしゃることも重々承知しています。
今回お伝えしたいことは、副作用や依存性というよりも、【この時期だけは気をつけましょう】というお話です。
意外と大切な話だと思います(自分で言う?)ので、是非とも最後までお読み下さい。
そもそもステロイドとは?
※皮膚用として捉えて下さい。
もともとは体内にある副腎という臓器で作られるホルモンで、このホルモンが持つ働きを薬として応用したのが、ステロイド薬(副腎皮質ホルモン)です。
ステロイド薬は炎症を抑える働き(抗炎症作用)があり、アトピーをはじめ様々な皮膚疾患の治療に使われています。
このステロイドで注意するポイントは、【抗炎症作用】があるというところです!
という訳で、まずは「炎症」に関しておさらいをします。
炎症とは?
体を守る生体反応のことを言います。
細菌やウィルスなどの異物が体内に侵入して、その異物と【免疫細胞】が戦っている状態が「炎症」です。
つまり、免疫細胞が働いていることが炎症になります!
通常は「異物を倒した後」には、炎症が収まりますが、炎症が長引いたり、ずっと続いてしまうと、正常な細胞まで免疫細胞によって壊されてしまい、病気やトラブルに繋がります。
本題に戻ります。
抗炎症作用とは、炎症を抑える働き(免疫細胞の働きを抑える作用)です。
ステロイドの抗炎症作用というのは、免疫細胞の働きを抑える作用があるという事です。
ステロイドの注意点
そもそも、ステロイドを必要としてる人は、
・皮膚が薄くなっている
・皮膚のバリア機能が弱っている
・皮膚の保湿機能が落ちている
・掻き傷がある
の方が多いと考えます。
(皮膚に問題がない人はステロイドを使ってないですよね)
ということは、ステロイドを必要としている人は、皮膚という外部からの異物の侵入を食い止めてくれる「防御壁」が弱っている状態なので、細菌やウィルスなどの「異物が侵入しやすい」という事です。
皮膚から異物が侵入しやすい状態なのに、ステロイドで免疫細胞の働きを抑えてしまうと・・・。
感染症になりやすくなってしまいます・・・
まとめますと、
・ステロイドの抗炎症作用は免疫の過剰な働きを抑える
・ステロイドが必要な人は、皮膚のバリア機能が弱い
・体内に異物が侵入しやすい状態
・免疫細胞が抑えられているので、異物を倒しづらい
という事になります。
という訳で、ステロイドを止めましょう。という話ではありません!!
冒頭にも言いましたが、僕はステロイドを否定している訳ではありません。
今回、お伝えしたかったことは?
ステロイドは皮膚科医の適切な指導の下、使用しましょう!
特に塗る量、塗る期間はしっかりと守りましょう。
(これは本当に大切です)
そして・・・
「ステロイドを塗っている場所」は【免疫の働きが弱くなっている場所】と判断できますので、その部分は、「いつも以上にしっかりと洗い」、細菌やウイルスをやっつけましょう!
繰り返します。
ステロイドを塗っている場所は、いつも以上にしっかりと洗いましょう!!
特に、寒くなるこれからの時期は!