ナトリウムとは
体内で細胞の外に存在する、人間が生きていくうえで欠かせないミネラルの一種です。
同じく重要な役割を果たすカリウムとともに協力して、細胞内外のミネラルバランスを正常に保っています。
体内のナトリウムは体水分量と比例します。
ナトリウムの効果について【体内の働き】
食事から摂取し消化されたあと腎臓内で再吸収され、体内のナトリウム調整に用いられます。主な働きは以下のとおりです。
- 細胞外の浸透圧調整
- 栄養を吸収し運搬する
- 筋肉の収縮
- 神経伝達
- 血圧調整
ナトリウムの摂取量と過剰摂取の問題
ナトリウムの推定平均必要量は1日600mgで、食塩に換算すると1.5gとなります。
しかし現代の食文化を鑑みると、とても現実的な数値ではありません。
実際2015年11月中に行われた「国民健康・栄養調査」では、国民のナトリウム摂取量が1日平均9.7g(食塩換算量)と確認されました。
2013年世界保健機関(WHO)のガイドラインでは、1日5g未満を推奨している背景から、日本ではその中間値をとり、国民のナトリウム過剰摂取における注意喚起を行っています。
◎ナトリウムの目標量(食塩相当量:g/日)を算定した方法
年齢 | 男性(g) | 女性(g) |
---|---|---|
〜10歳未満 | 〜5.5 | 〜6.0 |
10〜11歳 | 6.5 | 7.0 |
18〜49歳 | 8.0 | 7.0 |
50〜69歳 | 8.5 | 7.5 |
70歳以上 | 8.0 | 7.0 |
12〜17 | 8.0 | 7.5 |
引用:日本人の食事摂取基準(2015年版)総論 ミネラルについて 厚生労働省(PDF)
ナトリウムが多く含まれる食品
ナトリウムは、主に食塩・調味料・ 加工食品に多く含まれます。
食塩での摂取なら、「天然塩」が身体への負担が少ないのでおすすめです。
天然塩にはナトリウムだけでなく、カリウム等のミネラルが絶妙なバランスで含まれています。
精製塩に比べて味も良いため、常備しておくと毎日のお料理に活用できるでしょう。
ナトリウム不足に注意【サプリの摂取】
健康な方の場合、ナトリウムが不足することはほとんどありません。
しかし、以下の状況では注意が必要です。
- 過度な発汗
- 激しい下痢や嘔吐
- 熱中症
- 高齢で食事や水分摂取が難しい
こういった方は体内のナトリウム量が減少傾向にあり、大切なミネラルバランスを崩しかねません。
ナトリウム不足を起こすと頭痛や吐き気、痙攣、場合によっては意識がなくなるケースもあります。
心配な方は、サプリメントでナトリウムを補給しましょう。
錠剤・ドリンク・ゼリー飲料等、用途に合わせて選択することができます。