ナイアシンとは
ナイアシンとは水溶性ビタミンB複合体の一種で、ニコチン酸アミド(ナイアシンアミド)とニコチン酸の総称です。水溶性ビタミンB複合体であるナイアシンは、つまり水に溶けるビタミンということになります。ナイアシンは主に魚介類や肉類、穀類、キノコ類に多く含まれている成分です。
ナイアシンの効果について
ナイアシンは、主にエネルギーをつくり出してくれる成分です。ナイアシンはNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)と呼ばれる形で、体のエネルギーをつくるときに役立ちます。また体の健康だけでなく、心の健康とも大きく関わっています。ナイアシンは、うつに大きく関係しているセロトニン合成の上流に関わっているビタミンです。そのため、ナイアシンを摂取することによって、うつが改善される可能性もあります。このように、ナイアシンは人間の体と心の健康の改善に大きな役割を持つ栄養素です。
ナイアシンの不足について
ナイアシンは、人間にとって重要栄養素であります。そのため、不足しないように摂取する必要があります。不足するといろいろな症状が出始めることがあります。ナイアシンが不足した時の欠乏症として、ペラグラが最も知られています。ペラグラは代謝内分泌疾患の1つで、イタリア語で「皮膚の痛み」と意味します。症状は光線過敏症や顔の左右対称の発疹、消化器の症状など症状はさまざまです。しかし、そのほかにも以下のような症状が挙げられます。
・うつ、不安
・イライラする
・精神障害
・口内炎ができる
・皮膚炎
・胃腸障害 など
ナイアシンの摂取時の注意点について
ナイアシンの主な副作用としては皮膚のほてりやかゆい皮膚、吐き気や嘔吐が挙げられます。以下の疾患をお持ちの方は、過剰に摂取しないように気をつけてください。
・肝臓病
・糖尿病
・心臓不整脈
・活動性消化潰瘍
・炎症性大腸疾患
・片頭痛
アルコール毒の病歴 など
ナイアシンの副作用について
ナイアシンを摂ると、「ナイアシンフラッシュ」という副作用を起こす人が一部います。ナイアシンフラッシュは血管拡張作用という作用であって、顔がほてったり、かゆみの症状があらわれたりする副作用です。これをホットフラッシュともいいます。ナイアシンフラッシュで有害反応を引き起こすことは滅多にありませんが、気になるのであれば、地元の病院に相談してもいいかもしれません。