シスチンとは
シスチンとは、非必須アミノ酸のひとつで、イオウを含んだ含硫アミノ酸であるシステインが2分子結合したものです。
シスチンとシステインは体内で簡単に相互変換されます。
シスチンは、体内においてケラチンというタンパク質を構成するアミノ酸として、髪や爪に多く含まれています。
小麦などの穀類や大豆、卵などに多く含まれています。
シスチンの効果について
シスチンは、身体をつくるタンパク質のもととなっている重要な栄養素のアミノ酸の1種で、以下のような効果があります。
美肌・美白効果
シスチンは、シミの原因となるメラニンを生成する酵素のチロシナーゼの活性を抑制する作用があるため、美白効果が期待できます。
また、肌のターンオーバーを促進する働きもあるため、つくられたメラニンの排泄が促され、美白効果につながると考えられます。
髪や爪、肌を健康に保つ
シスチンに含まれるイオウは、皮膚や髪、爪をつくるタンパク質の成分となります。
タンパク質にイオウが十分含まれていると、非常に丈夫なタンパク質になるので、シスチンは皮膚を強くし、髪にハリ・コシを与え、艶のある丈夫な爪にしてくれます。
生活習慣病の予防、アンチエイジング
シスチンには、水銀や鉛などの有毒金属や喫煙、飲酒、ストレスなどから生まれる活性酸素から、体を守る働きがあります。
動脈硬化や老化の原因となる活性酸素を除去してくれるので、生活習慣病の予防やアンチエイジングに役立ちます。
またシスチンは、体内で代謝されるとイオウを出し、有害物質と反応して解毒作用が働き、体外へ排出させる効果があります。
免疫力アップ
免疫にはグルタチオンが関係しています。
グルタチオンはシステイン、グルタミン酸、グリシンの3つのアミノ酸が結合したものなので、シスチンはグルタチオンの供給源になります。
シスチンが豊富にあると、グルタチオンも十分に生成されて、高い免疫力を維持できると考えられます。
シスチンの摂取について
シスチンは、非必須アミノ酸なので体内で合成されますが、美容・健康効果を求めるのであれば、食事やサプリメントで積極的に摂取したほうが効果的です。
シスチンの1日あたりの推奨摂取量は、体重1kgあたり15mgといわれています。
体重50kgだと、750mgになります。
シスチンの過剰摂取での重篤な副作用の報告はなく、安全性は高いといえますが、シスチンの過剰摂取で、メラニン色素が必要以上に減少してしまい、白髪の原因になることがあります。
また、シスチンの過剰摂取は、インスリンの働きを阻害するので、糖尿病の人は注意が必要です。尿中にシスチンが多く排泄されると、尿路結石の原因になることがあります。
シスチンの美容効果を高めるには、ビタミンCを一緒に摂取するのがおすすめです。