オルニチンとは
オルニチンは、もともと体内にある遊離アミノ酸のひとつで、血液に溶け込んで体内を巡り、肝臓の働きをサポートしてくれます。
オルニチンは、特にシジミに多く含まれており、その他にはマグロ、えのき、チーズにも比較的多く含まれています。
オルニチンの作用について
食物の分解・消化、激しい運動をした後などに有害物質であるアンモニアが発生します。
このアンモニアは、「オルニチンサイクル(尿素回路)」と呼ばれる代謝経路で、無毒の尿素に変換されて、体外に排泄されます。
オルニチンは、このオルニチンサイクルで働き、肝臓の解毒作用を促進させる役割をしています。
また、肝臓ではTCAサイクルと呼ばれる、生命活動に必要なエネルギー生成のサイクルも行っており、アンモニアはこのTCAサイクルを阻害するので、オルニチンはアンモニアを無毒化することでTCAサイクルを円滑にし、エネルギー産生を助ける働きもしています。
オルニチンの効果について
オルニチンを摂取すると肝機能が向上するので、以下のような効果が期待できます。
二日酔いの解消
オルニチンによって肝機能を高めることで、二日酔いの原因物質であるアセトアルデヒドの分解が促進されるので、二日酔いの予防や解消に効果があります。
疲労回復
オルニチンによって、体内のアンモニアの解毒作用が高まることで、エネルギー代謝が促進され、疲労回復が早めることができます。
美肌・アンチエイジング効果
オルニチンには、成長ホルモンを分泌促進させる作用があると考えられています。
成長ホルモンは筋肉の合成だけでなく、脂肪の分解や皮膚の新陳代謝に関与するため、オルニチンはアンチエイジングにも効果が期待できます。
また、オルニチン摂取により肌の弾力が改善されたという報告もあります。
睡眠・目覚めの改善
オルニチンを寝る前に摂取することで、眠りの質が良くなり、翌朝起きた時の頭の働きが改善する可能性があるという報告があります。
オルニチンの摂取について
オルニチンの摂取目安量は、1日あたり500mg程度といわれています。
食品から摂取するのは難しいので、サプリメントで摂取するのがおすすめです。
オルニチンは体内に存在する成分であるので、安全性は高いといえますが、サプリメントとしてオルニチンを10g以上摂取した場合に胃腸の不調が引き起こされたという報告があるので、過剰摂取は控えるようにしてください。
オルニチンを毎日摂取することで、肝機能を高めることができるので、疲れやすい人や飲酒機会が多い人は、毎日適量を摂取すると効果的です。