アスタキサンチンとは
アスタキサンチンとは、1938年に見つかった自然界の色素物質です。
βカロテンなどと同じく赤、橙、黄色といったカロテノイドと呼ばれる天然色素の一部で、その中でも、黄色の色素であるキサントフィルの仲間です。
アスタキサンチンは、自然界の動物や植物に含まれていて、ヨーロッパや西アジアに存在するザリガニで構成されている属のアスタスク属から名付けられました。
アスタキサンチンが含まれている食品は?
アスタキサンチンが含まれている食品は、エビ、カニなどの甲殻類、鯛、鮭、イクラ、オキアミ、藻類の一部、などです。
これらの食品の特徴は一部や全部が赤い色をしているこですが、これは、アスタキサンチンが含まれている餌を食べているためです。
食卓では身が赤い魚として知られている鮭ですら元は白身の魚で、アスタキサンチンをたくさん含んでいるオキアミを餌にしているために身が赤くなっています。
これは、魚の中でもとくに厳しい自然の中で生きていく鮭が、筋肉にアスタキサンチンを含ませることで、 ストレスから強くするための手段だといわれています。
また、鮭のアスタキサンチンは卵に引き継がれることで、浅瀬でも紫外線のダメージから守られています。
アスタキサンチンの期待できる美容効果は?
アスタキサンチンは、高い抗酸化力が期待できる成分です。
これは、リコピンの抗酸化力の1.6倍、ルテインの2.6倍、βカロテンの4.9倍、αリポ酸の75倍、緑茶カテキンの560倍といわれています。
お肌は、加齢やストレス、紫外線により活性酸素が発生して、シワ、シミ、たるみなどのさまざまな衰えを引き起こしますが、アスタキサンチンにより抗酸化力を高めることで活性酸素を抑制することが期待されています。
そのため、アスタキサンチンを食事やサプリメントで日ごろから取り入れることで、お肌の老化を防いだり、健康的なお肌に導いたりするといわれています。
アスタキサンチンの期待できる健康効果は?
アスタキサンチンは、サプリメントで摂取しながら軽い運動をすることで、記憶力を高める効果が期待できます。
これは、脳の海馬という部分で作られているレプチンという、肥満やエネルギーの代謝に関係する大切な物質が活性化するためだといわれていて、認知症の予防も期待できるのではないか?と研究が進められています。
また、高い抗酸化力が期待されていることから、加齢や生活習慣の乱れ、ストレスによって生じるがん、糖尿病、動脈硬化、炎症性腸疾患、自己免疫疾患、認知症などのさまざまな病気のリスクを下げたり、眼精疲労の予防も期待できます。
アスタキサンチンに副作用はある?
アスタキサンチンを含む食品については、天然由来の色素のため副作用はないといわれています。
また、サプリメントについても、1日30㎎を4週間取り続けてもとくに問題はなかったという研究結果があります。
アスタキサンチンはふだんの食事から多量に取り入れることも難しいですし、サプリメントでも30mg以上取り入れることはほぼないので、副作用の心配は少ないといわれています。