アラントインとは
アラントインは、19世紀に羊の羊膜から見つかった成分で、羊膜をアラントイスと呼ぶことからアラントインという名称になりました。
合成品もあり、合成品は通常尿素から合成されている無味無臭の白くて柔らかい粉末です。
また、かたつむりの粘液にも天然のアラントインが含まれていることが発見されています。
これは、かたつむりの飼育をしている人が、傷ができてもすぐに治ることから調べられた結果、発見されました。
アラントインに期待できる効果について
アラントインは、
- 抗炎症効果
- 角質細胞増殖効果
- 抗刺激、抗アレルギー効果
に期待ができます。
そのため、化粧品では、肌荒れやニキビを予防したり、肌荒れによる乾燥を予防したりする効果が期待ができます。
また、新陳代謝を高めたり、古い角質などの細胞がはがれ落ちるのを助ける働きがあるといわれているので、肌のターンオーバーを促進し、メラニンの排出を促すことでシミを予防する効果にも期待されています。
さらに、低刺激で抗アレルギー作用が期待できるため、敏感肌の肌荒れを防いだり保湿力を高めたりする効果が期待できます。
軟膏では、傷の治りを早くするといわれていて、ニキビや、やけどの跡などの改善に効果があるといわれています。
安全性が高いことから赤ちゃんのおむつかぶれの改善にも役立つといわれています。
アラントインの副作用について
アラントインは安全性の高い成分なので、今のところ化粧品の副作用は報告されていません。
ただ、アラントインは高い抗炎症効果から疑似ステロイドと呼ばれています。
そのため、アラントインが高濃度配合されているものを長期的に使用すると、アラントインを使わないとすぐに荒れてしてまう肌になってしまうといわれています。
高濃度のアラントインに頼りきってしまうと、結果的には肌機能を弱めてしまうことになるので注意が必要です。
最後に
アラントインは安全性が高いことから、敏感肌用のスキンケア化粧品や赤ちゃん用の軟膏などに配合されています。
化粧品は、同じく抗炎症作用のあるグリチルリチン酸ジカリウムと一緒に配合されていることが多く、高い抗炎症作用に期待ができます。
とくに、乾燥性敏感肌の人は保湿と抗炎症効果が期待できることから、肌のバリア機能を回復する目的で使用することがおすすめされています。